❖ 活用目的
最新技術を導入・活用することにより、計画・調査・設計・施工・維持管理等の全般を通じて建設現場の生産性・安全性の向上に資すること。
3Ⅾモデルを連携させることで事業に関わる関係者間の情報共有を容易にすることを目的として実施。
❖ 当海上工事の現場におけるICT活用技術 (調査・設計・施工・維持管理)
・起工測量での「3次元起工測量 : UAVレーザー測量(水上部)」の活用
・3Ⅾモデルのツール活用による日々の打合せでの「見える化」による認識の共有や作業員のモチベーションの向上
・ブロック移設施工での起重機船搭載の「海洋工事支援システム(Kaiyo Kouji)」の活用
・出来形測量での「3次元出来形測量 : UAVレーザー(水上部)、ナローマルチビーム(水中部)」の併用による出来形、管理データの一体化
・3次元数量計算及び3次元管理データの制作、納品 :「TREND-POINT」の活用
❖ 3次元起工測量データを活用し、既設ブロックと設計形状との比較を行い、施工数量の算出、照査を従来の算出方法による結果との比較も合わせて
実施し、3次元データの整合性、照査時間の短縮などの効果が確認できた。(労働時間の軽減)
❖ 3次元起工測量データを活用し起重機船に搭載の海洋工事支援システム「Kaiyo Kouji」にデータ共有することにより存置ブロックの位置情報が
可視化でき、起重機船団の移動範囲、移動限界を把握することができた。(安全性向上、作業の迅速化)
❖ 3次元出来形測量をUAVレーザー(水上部)、ナローマルチビーム(水中部)で行い、3Dモデルを連携させることで水中部のブロック仮置き形状が
可視化・精微化され、出来形管理、維持管理情報の高度化が図られた。(データ精微化、管理情報高度化)
❖ 技術者の育成
・ICT技術スキルアップ講習会の継続開催
・専門技術者、業種との連携による現場支援
・社内組織の拡充(ICT推進部門)などインハウスによる支援体制強化 etc
❖ 今後のとりくみ
・本工事はICT施工試行工事ではないが自社負担により各種ICT導入し効果検証なども含めて技術の蓄積、向上の一環と位置づけて実施した。結果、
海上工事、夜間工事という特殊条件においてもBIM/SIMモデルのコミニケションツールとしての活用を含めて、建設工事の生産性、安全性など多様
に寄与することが確認され理解できた。
・今後はさらにi-con技術の積極導入・活用に向けて、社内のバックアップ体制の強化、若手技術者への講習・研修機会の定期化を図るなど技術の研鑽
に努めていきたい。